Cinema at Sea-沖縄環太平洋
国際フィルムフェスティバルとは

  • 「Cinema at Sea」立ち上げの背景と概要
    ―なぜ沖縄で開催するのか―

    太平洋の西側に位置する沖縄の島々は、過去数世紀にわたり、琉球、日本、中国、米国、台湾からの文化的影響を取り入れ、そして混ざり合いながら、独自の伝統文化を形成してきました。沖縄という言葉だけでは括れないほど、その中には多様性があります。ユニークな国際的地位を持つ沖縄は、その多様さを表現する上で理想的な場所です。


    また、琉球諸島より南を見渡すと、類似した島嶼文化をもつ島国や地域が多いことに気付きます。かつて航海民族によって広がった島嶼文化は、台湾やフィリピン、オセアニア、ハワイ、そしてチリなど広範囲にわたります。


    当該地域は、沖縄と同じく独自の島文化が見られ、先住民というマイノリティーにおけるアイデンティティや年々加速する気候変動など様々な問題と対峙してきました。それらは現在世界共通のイシューであり、SDGsの国際目標と類似しています。そのため、長年課題と向き合ってきた環太平洋地域から生まれる文化芸術は、国際社会の変革をもたらすことができるのではないか、と考えています。


    これらの背景から、日本において島嶼文化が色濃く残る沖縄で、文化的類似性がある隣国の台湾、そして周辺の島々を「環太平洋地区」という新しい枠組みで捉え直し、映画を通じて世界に新しい価値観を提言すべく「Cinema at Sea - 沖縄環太平洋国際フィルムフェスティバル」を立ち上げることとなりました。本映画祭では「Cinema at Sea」をテーマに、優れた映画の発掘と発信や、様々なプログラムやイベントを通じて、各国の文化や民族、個々人の相互理解を深め、国際的なネットワークを築き、沖縄が環太平洋地域において新たな国際文化交流の場となることを目指しています。

  • 映画祭テーマ

    「Cinema at Sea」

    太平洋、海をまなざし、海を知る。

  • 第一回 Cinema at Sea-
    沖縄環太平洋国際フィルムフェスティバル 概要

    名称:   
    第一回 Cinema at Sea-沖縄環太平洋国際フィルムフェスティバル

    英語名称: 
    Cinema at Sea- Okinawa Pan-Pacific International Film Festival 2023

    主催:   
    NPO法人Cinema at Sea

    開催期間: 
    2023年11月23日(木・祝)~11月29日(水)

    開催会場: 
    那覇市ぶんかテンブス館テンブスホール等、那覇市内を中心とした会場で上映

Cinema at Sea- エグゼクティブディレクター

黄インイク

黄 インイク/Huang Yin-Yu

私は2013年からドキュメンタリー映画の製作のために沖縄へ通い始めました。沖縄と出会ったことは、私の人生を変えたターニングポイントだといっても過言ではありません。2016年に沖縄へ移住後は、私の故郷である台湾との文化交流の活発化はもちろんのこと、沖縄を新たな映画製作における国際共同製作の拠点にしたいという夢があり、日々活動しています。

そして、この想いを実現させるべく「環太平洋」という新たな枠組みで、今年より沖縄で新たな国際映画祭を始めることとなりました。

本映画祭は「Cinema at Sea」というテーマのもと、映画祭全体を通じて国や言語を超えて人と人が触れ合い、喜びを共有できるようなイベントにしたいと考えております。国際映画祭という文化・芸術が融合するイベントを通じて、世界中に沖縄をはじめとする環太平洋地区の新たな魅力を届けるだけでなく、沖縄が新たな文化発信拠点となるよう、私も全力を尽くして参ります。

沖縄在住・台湾出身の映画監督・プロデューサー。東京造形大学大学院映画専攻修了後、沖縄と台湾拠点の映画会社「ムーリンプロダクション」と「木林電影」を設立。「八重山諸島における台湾移民」を題材とする長編ドキュメンタリー作品『海の彼方』(2016年)、『緑の牢獄』(2021年)を発表、キネマ旬報文化映画ベストテン、台北映画祭をはじめ、国内外の映画祭に入選。著書『緑の牢獄 沖縄西表炭坑に眠る台湾の記憶』(2021年)は台湾年度の「Openbook好書獎」を受賞。プロデューサーとしても活動の幅を広げており、チェコ・イフラヴァ国際ドキュメンタリー映画祭「Emerging Producers」、ロッテルダム国際映画祭「Rotterdam Lab」などに選出。現在携わる最新企画『大風の島』が、2023年のカンヌ国際映画祭の企画コンペ「カンヌ・フィルム・マーケット」ドキュメンタリー部門にて、最高賞に選ばれている。

Cinema at Sea- アンバサダー

SHOGEN

尚玄/SHOGEN

俳優を始めて約20年、これまで様々な海外作品や映画祭に参加させていただきました。今までの経験を活かして、故郷に恩返しできることはないかと模索する中で、国際映画祭の開催は僕の長年の夢でもありました。

琉球王国時代に中継貿易地として栄え、アジアをはじめ周辺諸国と交流していた歴史的背景と文化的多様性、そして観光地として多くの人々を魅了している沖縄は国際映画祭の開催地として理想的ではないかと考えていたからです。

本映画祭が掲げる、沖縄を文化発信基地として環太平洋地域の国々を繋いでいくというコンセプト、映画の上映だけではなく教育や人材育成も視野に入れたプログラムに賛同し、アンバサダーとして参加させていただくこととなりました。

この映画祭が架け橋となり日本映画の国際化の一助となれるように、そして地元の方々や観光客の皆さまにも楽しんでいただける、冬の沖縄の新しい風物詩となるよう僕も精一杯尽力いたします。

沖縄県出身。

2005年戦後の沖縄を描いた映画『ハブと拳骨』でデビューし、第20回東京国際映画祭コンペティション部門にノミネート。2008年ニューヨークで出逢ったリアリズム演劇に感銘を受け、本格的に芝居を学ぶことを決意し渡米。現在は日本を拠点に邦画だけでなく海外の作品にも多数出演している。2021年に主演・プロデュースを務めた映画『義足のボクサー』が釜山国際映画祭にてキム・ジソク賞を受賞。2022年同映画祭でAsia Star Awardを受賞。



Cinema at Sea- 理事

東盛あいか

東盛あいか/Aika Higashimori

私は映画館が無い小さな島で育ちました。島の外には何でもあると思い憧れ、故郷の豊かさに気づけませんでした。しかし、映画を通して世界を知り、故郷の島を知ろうとするきっかけが生まれました。そして何より、閉鎖的に感じていた島々の可能性を映画は教えてくれました。私達は繋がれる。私達はこの土地に生きていると発信ができる。「Cinema at Sea」は沖縄を中心に環太平洋へと和を広げ、文化交流と発信を実現させる国際映画祭です。そして沖縄の次世代へ繋げるためにも、地元の方々と一緒に盛り上がれる映画祭として続けていきたいです。

沖縄県与那国島出身。京都造形芸術大学映画学科卒業。主演・監督を務めた卒業制作作品『ばちらぬん』がぴあフィルムフェスティバル2021グランプリを受賞。監督だけでなく、俳優としても活躍中。

事務局

事務局長:橘愛加

インダストリー部門マネージャー:イナ・ホン

プログラマー:ワンダー・オン、藤城孝輔

プログラム選考委員:上原輝樹

海外向けPR/SNS:ベンソン・ウー、神谷ジョセフ嘉益

日本向けPR:樂舎

沖縄向けPR:株式会社ムーリンプロダクション

スタッフ:菅谷聡、ヘミングウェイ涼子、林玟君、イボンヌ・フー、バスティアン・メタイ、内間直子、嘉陽かおり、中谷駿吾

ロゴデザイン:上原沙也加

メインビジュアルデザイン:⼭⽥祐基

デザイン:崎原光明、中谷駿吾

動画編集:佐久川満月


上映素材制作

字幕制作:株式会社ムーリンプロダクション、中谷駿吾、佐久川満月


NPO法人Cinema at Sea

代表理事:黄インイク

理事:菅谷聡、中谷駿吾、上原輝樹、大湾文子、東盛あいか

監事:山本千誉

事務所

NPO法人Cinema at Sea

〒900-0022 沖縄県那覇市樋川2丁目1-3 開南ビル4階

https://goo.gl/maps/ke7LonpbL4PhbGy66